header
ホーム|Home > メールマガジン|Mail magazine > 第016号
2004年06月08日[第016号]
----------------------------------------------------------------------

やさしく学ぶマネジメント ~ 利益向上のヒント満載 ~
「ISO 9001は下請け泣かせか!?」

----------------------------------------------------------------------

[目次]
・ISO 9001はマネジメントシステムになったけど・・・。
・ISO 9001は下請け泣かせか!?
・日本ものづくり大国の復活-ISOで勝ち残る-のPDFがアップされました。

----------------------------------------------------------------------
■イントロだぁ~くしょん!
----------------------------------------------------------------------

チキチャンリンチャンリン。ドドン!

え~。毎度,お運びくださいましてありがとうございます。


6月は「父の日」があるって知っていますか?
なぜか忘れがちな「父の日」(;。;)かわいそうに・・・。

母の日はみんな覚えていてお祝いなんかしてくれるけど,なんだか地味目な父の日・・・。
「昼間のパパはぁ~ちょっと違うぅ~♪」って歌の通り,パパは会社で頑張っているんです。

きっと・・・。
「間違いないっ!」←パクリです。

父の日は,6月第3日曜日ですよ。今年は6月20日(日)です。
普段から感謝を示したいと思っている人は,チャンスです!お忘れなく!!

でもこのメルマガを見ている人自身がお父さんだったりしますよね。
そういう方のためにご用意しましたっ!(「ジャ○ネット△△△」みたい)

自分へのご褒美~~。


では,今回も張り切っていってみましょう!


----------------------------------------------------------------------
■今週のちょいネタ ~身近で見つけたちょっと気になるマネジメント~
----------------------------------------------------------------------

●ISO 9001はマネジメントシステムになったけど・・・。


----- [今週のうんちく] ----------

せっかく,ISO 9001は「品質マネジメントシステム」になったのだから,変化を止めるためのシステム(ガチガチの文書化)から脱皮して,環境変化に強く組織のコミュニケーションが円滑な,プロセス重視,顧客重視のシステムを作るべきです。

ISO 9001 2000年版はそれを可能にしてくれる道具(あくまで道具)です。
ISOという道具を生かすも殺すも,トップマネジメントの力量です。

---------------------------------


さて,さて,[今週のうんちく]をひもとくと…。


ISO 9001は,2000年版移行のとき,品質マネジメントシステム通称QMSとしてやや,もてはやされていた感があります。

その時,経営者・管理責任者・事務局であった皆さんは,移行に一所懸命で,ISO 9001が2000年版に移行された際,どれだけ経営に役に立つかはさて置き,まず移行先決の取り組みであった組織が多いのではないでしょうか?


ISO 9001の2000年版は,無事? 取得(または移行)しました。
さて,何が変わったか・・・。 何も変わらない!?

マネジメントシステムになったISO 9001を,今後企業でどう扱っていくべきなのか真剣に考えているトップマネジメントはどれだけいるでしょうか?
移行することを,お祭り騒ぎでやり過ごすのではなく,移行後が勝負です。


ISO 9001-2000になって,文書化が軽減され,少しはがんじがらめの仕組みから解き放たれたように見えます。

しかし,ISO 9001-1994の時に,ISOはある意味,変化を止めるためのシステムとしてガッチリ文書化することで君臨してきましたので,文書化が軽減されたからといって,急に「経営に役立つ仕組みになる」ということは決してありません。

人間は変化を嫌います。
ISO 9001がマネジメントシステムになったからといって,今までのやり方を全て捨てなさいとは言いません。
せっかく作った良い手順書なら,ISOで要求していなくても組織で活用すればいいのです。

組織でリーダーシップを発揮する立場の方には,是非とも,「マネジメント」という意味を理解して欲しいと思います。
文書化が軽減された時に,変わらなければいけない点,変わってはいけない点を見極める力量が必要です。


「マネジメント」とは,ISO 9000の3.2.6によると,

  「組織を指揮し,管理(control)するための調整された活動.」

と定義されています。

組織を指揮するとはどんなことでしょうか?
  ・経営者が方針を定める。
  ・各階層の責任者が,目標を設定する。
  ・部下に指示をする。
  などなど

管理するとはどういうことでしょうか?
  ・目標を達成するための施策をたてる。
  ・施策を実施するための指標を決める。
  ・目標達成のための資源配分をする(人物金)。
  ・監視・測定・分析をする。
  ・進捗を管理をする(仕事の進み具合を確認する)。
  などなど


パラダイムシフトという言葉が少し前に流行っていましたが,QMSもパラダイムをシフトする必要性があります。
というより,トップマネジメントや管理者のパラダイムをシフトしないといけないかもしれませんね。

ISOという道具を使うトップマネジメントが,自分の組織にブレーキをかけている場合があります。
思い当たる方はいませんか? 


----------------------------------------------------------------------
■今週の現場 ~現場のちょっと泥臭いお話~
----------------------------------------------------------------------

●ISO 9001は下請け泣かせか!?

1994年版(JISでは1998年版)で長く親しんでしまった管理者たちは,必要以上に文書化を求め,何でも規定・手順になっていないと気が済まない人たちを,作り出してしまったようです。


ISO9001はマネジメントシステムになったけど・・・。
といえば,こんな話もありました。

購入部品の品質保証業務にたずさわっている方の話です。


----- ここから -----

業務の性質上,多くのメーカさんとお付き合いをしますが,その席上中小企業の社長さんたちから,こんな話を聞きます。

  ISO 9001ってなんでしょうか?
  本当に役に立つのでしょうか?
  大手企業さんからは,取れ!と号令は掛かるんで,取るには取ったんですが,結局,監査対策で実際は使用してないんですよ。

こんな話を聞くたびに,結局,日本国内のISO取得件数は増えたかもしれません。
がんばって2000年版に移行したかも知れませんが,真に役立っていると実感している,役立てている中小企業さんは少ないのかとがっかりしてます。

中には,大手企業の権力振りかざして,何でもかんでも手順書にしろ!
すべて記録に残せ!
そんなひどい状況になっているところもあるようで腹立たしさを感じます。

----- ここまで -----


この現状を,ISOを積極的に日本に取り入れる活動をしている上層部の方々はどのような思いで見つめているのでしょうか?

ISO 9001を制定した当初は,審査登録制度というものがこれほど発展して,審査のためのISOになるとは,関係者誰しも考えていなかったことです。


最近は,審査登録制度が意図せぬ方向に回り始めている節もあり,その,負のスパイラルからの脱却をするために現在いろいろな検討がなされています。

審査機関,審査員の情報公開などが,この氷山の水面下にある,ネガティブな側面をどこまで払拭できるのか,今後の動きに注目したいと思います。


----------------------------------------------------------------------
■知ったかぶりネタ教えます ~ご隠居さんのちょいといい話~
----------------------------------------------------------------------

●日本ものづくり大国の復活-ISOで勝ち残る-のPDFがアップされました。


今回の,~ご隠居さんのちょいといい話~ は,知ったかぶりネタではないのですが,「やさしく学ぶマネジメント」の読者に役立つ情報なのでお知らせします。

以前,本メルマガで,JAB創立10周年記念シンポジウム「日本ものづくり大国の復活-ISOで勝ち残る-」が教育テレビ「土曜フォーラム」で放映されるという情報をお知らせしました。

これは,JAB創立10周年記念シンポジウムとして,2003年10月7日イイノホール(東京都千代田区)で行なわれたものです。
(東京ビックサイトで開催された公開討論会の謎の?おまけも同じです。)

この講演録がJABのホームページにアップされました。
テキストになっていると分かりやすいですね。

http://www.jab.or.jp/10_sym/sympo_01.html

ISOで勝ち残れるかどうかは,見かたや立場によっていろいろあります。
結局,道具の使い方です。

別にISOで勝ち残れるのではなく,マネジメントを効果的に行ってる組織,いつも何が市場に受け入れられるかを考えている組織が残るのです。
更に言えば,品質だけではなくコストも考えている組織。

猫も杓子も万民がISO 9001を取得している現状でISOを取っていますと高らかに宣言して差別化ができると思う人はいないでしょ?

でも,講演録,ビデオを見ながら,フリーディスカッションをするだけでも,ISOの理解が深まると思います。


----------------------------------------------------------------------
■編集後記
----------------------------------------------------------------------

少し前ですが,5月の最終土曜日は息子の小学校の運動会でした。
あまりにも晴天で,日焼け止めをしていない人は真っ赤っかになっていました。

私は,日焼け止め,サングラス,帽子でなんとかなりましたが日光アレルギーがあるので,すこし痒みが出てしまいました。

息子はというと,毎日飛び回っているので,少し赤くなっても一日二日で元に戻っていました。
さすが若いわね! ・・・ってなんじゃい!

下の息子にはベビーサンブロックを塗ってあげたので日焼けセーフ!です。

旦那はというと・・・ (--;
何もしないで一日炎天下にいて,3日経過して赤いのが収まったと思ったら・・・
脱皮モードになっていました。5月で!?凄すぎる!
現在,ホルスタインのような顔になっています。(^^;

最近は,春(初夏)の運動会が多いようです。
自分達が小さい頃は秋の運動会だったのですが,なぜ春(初夏)になったんでしょうね。

私のブログにもコメントがありました。
謎です。
暑いのに・・・。


おあとがよろしいようで。。。

デデン!


----------------------------------------------------------------------
本メールマガジンの無断転載は禁止します。ご利用の際はご連絡下さい。
転送はご自由です。その際は内容を変えずにこのままお願いします。
----------------------------------------------------------------------
Copyright (C) 2003 Future MaPS All rights reserved.