---------------------------------------------------------------------- やさしく学ぶマネジメント ~ 利益向上のヒント満載 ~ 「監査員の言動は被監査職場に与える影響が大きい!」 ---------------------------------------------------------------------- [目次] ・監査員の言動は被監査職場に与える影響が大きい! ・TC176/SC2の「ユーザーフィードバック調査」のお願いです(続報) ---------------------------------------------------------------------- ■イントロだぁ~くしょん! ---------------------------------------------------------------------- チキチャンリンチャンリン。ドドン! え~。毎度,お運びくださいましてありがとうございます。 4月です。早いですね~。 2004年を迎えたのがついこの間のような気がします。 と思ったら,2004年はあと9ヶ月です。はやっ!! 大体の企業は,年度のスタートが4月です。 会社の業務目標はもちろん立てていると思いますが,個人の目標はどこまで具体化していますか? 個人のひとりひとりが業務目標を具体的に個人の活動レベルに落とし込み,達成のための施策が描ければ,会社の業務目標は達成へと近づく確率もアップします。 具体的であればあるほど目標を立てて仕事をすることの効果が実感できます。 是非やってみてください。 私事では,私も会社の仕事以外に,以下の重責を担うことになりました。 (某団体QMS委員会(会員企業様80社超)副委員長,町内会子供会会長) 目標を立て,気持を引き締めて,取り組もうと張り切っている4月です。 では,今回も張り切っていってみましょう! ---------------------------------------------------------------------- ■今週の現場 ~現場のちょっと泥臭いお話~ ---------------------------------------------------------------------- ●監査員の言動は被監査職場に与える影響が大きい! マネジメントをする上で,監査という概念があります。 監査には,業務監査,会計監査など不正をさせないための,お巡りさん的立場の監査がまず思いつきますが,今回は,内部品質監査という,自分達で仕組みを良くしていこうと働きかけるツールについてお話しします。 私は,QMS(ISO9001)の内部監査(第一者監査)及び,外部監査(第二者監査)の監査員と事務局を行っています。 その中で,内部監査員と言えども,職場に対する影響は大きいと感じた事例をご紹介します。 内部監査員は,第一者すなわち社内の人間が,自分の業務と独立した部門に対して,監査の基準(※)に照らして,業務実施が出来ているか否かを監視・測定する仕組みです。 ※品質の例では, ISO9001規格要求,顧客要求事項,法令・法規,社内の自主基準など 内部監査なので,被監査部門は,ぶっちゃけた話,悪いところも素直に見せる, また,見てもらって監査員に指導を受けるという姿勢ならいいのですが…。 どうも,人間は隠すという習性を持っているらしく,いくら内部監査とはいえ,その習性はあるようです。 例えば,こんな行動をとる職場の責任者がいます。 面倒だから黙っておく,改善を言われても,監査現場で内部監査員がポロッと言ったことを正当化しようとする,などなどです。 (大方の職場責任者は,素直に監査を受け,改善を指摘されたら処置をとるという行動は出来ていますが,まれに困ったちゃんの職場が出てきます。) 被監査職場の,間違った見解を正当化されないためにも,内部監査員は,ISO9001の規格要求事項をしっかり頭に入れて,適切な指摘,アドバイスをしないといけません。 -----ここから事例です----- 過日,内部監査において,設計職場を監査した内部監査員から報告を戴きました。そこにはちょっとした見識の違いが潜んでいました。 内部監査(企業によってやり方は違うので,あくまで一事例)において,主任監査員は,ISO9001に照らし“shall”を満たしていない行動に対し,改善の指摘をした際に,同行の監査員は,「他のプロジェクトでも出来ていないところがある。」というニュアンスの発言をしました。 その言葉が,後になって効いてきたのです。 その言葉に反応した職場の責任者は,内部監査事務局が改善指摘事項の対策案を,職場の責任者に求めた際に,指摘を主体的に捉えるのではなく,「他のプロジェクトも出来ていないと監査員が言っていたので仕組みを見直すべきである。」という意見を返してきました。 指摘内容は,設計部門において,「プロジェクトの計画承認がされた日にち以前に,計画書で計画している業務を既に実行しており,計画承認日と逆転していた。」(概要抜粋)でした。 実際の作業は,責任者了解の元実施しており,実質的に問題はないのですが,計画を立ててそれに従って作業することの必要性・認識が薄かったということです。 -----ここまで事例です----- 内部監査は同じ社内なので,知っている人同士だったり,いくら業務の独立性が確保出来ても,やりにくい面はあります。 私は,オブザーバーとして,監査現場に立ち会うときがありますが,つい,立場を忘れて,職場の援護をしてしまう内部監査員がいます。 (^^; 監査しているのかされているのか立場不明になってしまいます…。 先の事例でお話しすると, ISO9001では, 7.3.1 設計・開発の計画 「組織は,製品の設計・開発の計画を策定し,管理すること。 …(中略)… 設計・開発の進行に応じて,策定した計画を適宜更新すること。」 と決めています。 計画を必要としない作業レベルもあります。 何でもかんでも計画を立てろと要求しているわけではありません。 計画が必要な業務であるから,要求しているのです。 先の事例では, 7.3.1項の「計画を策定し,管理すること。」の,“管理”という意味を,内部監査員が理解していれば,「他のプロジェクトでも出来ていないところがある。」などということを,やすやすと職場の責任者の前では口にしなかったでしょう。 (それは,管理されていないということを意味しますので。) 内部監査といえども,監査員と名が付けば,職場の人は自分達よりISOを知っていると判断しますので,言動には注意が必要ですね。 ---------------------------------------------------------------------- ■知ったかぶりネタ教えます ~ご隠居さんのちょいといい話~ ---------------------------------------------------------------------- ●TC176/SC2の「ユーザーフィードバック調査」のお願いです(続報) 以前,本メルマガ第10号でお願いした, TC176/SC2より,ISO 9001及びISO 9004に関し,利用者の方々から幅広くフィードバックを得ることを目的としたユーザーフィードバック調査への協力依頼につきまして, アンケートの日本語訳が,日本規格協会のホームページに掲載されました。 2月に掲載されていたのですが,うっかりはちべいでした・・・。(^^;ゞ ↓↓↓ 参考資料: ISO 9000,ISO 9001及びISO 9004規格利用者とのコミュニケーション(対訳版) http://www.jsa.or.jp/iso/pdf/userfeedback.pdf まだ,「ユーザーフィードバック調査」は行なっていますので,ISO9001を使って,QMS(品質マネジメントシステム)を構築している企業様はユーザーの立場から,是非回答をお願いします。 日本からもたくさん意見を出しましょう! 規格に関わるなるべく多くの方々に調査のご参加をお願いします。(^-^) 日本からの意見が少ないので,日本語訳を掲載したのかは分かりませんが,品質マネジメントシステム規格国際対応委員会(委員長:東大 飯塚教授)の中で,日本語訳を掲載しますということになったようです。 この調査は,TC176における今後の規格の改善や支援文書の開発につながる重要な調査となります。 この調査は,次のサイトにて直接オンラインでご回答いただく形式をとっております(英語)。回答にかかる時間の目安は15分です。 ↓↓↓ http://isotc.iso.ch/webquest/tc176/index.html (^^; 日本語訳が掲載されても,それは日本ローカルなものなので,回答はあくまでも,直接オンラインで英語で記入することになります。 日本語で入れてもエラーになりますのでご注意下さいね。 一つの組織から何名の方にご回答いただいても構いません。 この調査の結果は,TC176/SC2のウェッブサイトで広く公開される予定です。 以上,皆様のご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 ---------------------------------------------------------------------- ■ 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 皆さん,ゴールデンウイークの予定は立てましたか? のんびり屋の私は,予定を立てるのがいつもギリギリになってしまいます。 そんな時とても役立っているのが,インターネットで宿を予約するシステムです。 いくつか予約のシステムを使っていますが,日本旅行のサイトなので安心です。 私は,フルタイム勤務なので,ある意味,お父さんと同じ立場で,普段子供をかまってやれません。繁忙期などは,帰宅が11時,12時も当たり前です。 そんなお母さんだから,休みのときは,子供孝行(?)をしています。 今年はどうしようかと考え中です。 鮎つり,いちご狩りなど,何か食べれるものがいいかな?と思っています。 あと温泉!!(オバちゃんモード炸裂です!!) これは,私の希望ですが・・・。(^^;ゞ おあとがよろしいようで。。。 デデン! ---------------------------------------------------------------------- 本メールマガジンの無断転載は禁止します。ご利用の際はご連絡下さい。 転送はご自由です。その際は内容を変えずにこのままお願いします。 ---------------------------------------------------------------------- Copyright (C) 2003 Future MaPS All rights reserved.