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● やさしく学ぶマネジメント 〜 利益向上のヒント満載 〜

 ( ^o^)y アウトソースと購買の管理の考え方は?


───────────────────── 2008年05月26日 [第074号] ─

 [本日の読者様] 487名(mag2:412/melma:38/melten:37)
 [ホームページ] http://future-maps.com

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 [目次]

 ・アウトソースと購買の管理の考え方は?
 ・QMSの構築と効果的な内部監査
 ・通販成功マニュアル

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 [今週のコーナー]

 ・読者の皆様 〜ちょっと素敵なお便り〜
 ・今日の現場 〜現場のちょっと泥臭いお話〜
 ・与太郎さんのおすすめ書籍・メルマガ

 [お休みのコーナー]

 ・今日のちょいネタ 〜身近で見つけたちょっと気になるマネジメント〜
 ・八っつあん熊さんにも分かる 基本のき 〜ISOのお噺(はなし)〜
 ・知ったかぶりネタ教えます 〜ご隠居さんのちょいといい話〜


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■ イントロだぁ〜くしょん!
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チキチャンリンチャンリン。ドドン!

え〜。毎度お運び頂きましてありがとうございます。

仕事の質改善コンサルタントの大日向礼子です。

先週の新聞でご覧になったと思いますが,トヨタ自動車のカイゼンすなわち
「QC(品質管理)サークル活動」に,残業代の全額支払いを決めたという記事が
ありました。

昨今,サービス残業や,過労,それに伴い心神的な病気との因果関係など,
様々な問題があります。
サービス残業(滅私奉公?)への世間の批判が高まる中,残業代を払っても,
改善による活性化効果の方が高いと判断したためだそうです。

日本人気質の「カイゼン」は,企業の継続的改善にとってプラスであり,
もはや,サークル活動という自主活動の域を超え,経営に直結した業務の一部
になりつつあるのでしょう。

きちんと見合った賃金を支給することで,従業員の「カイゼン」は益々経営に
役立つこと間違いなしです。


QCサークル活動による改善効果は,会社経営にとって大変プラスであること
から,最近見直されてきており,一度活動を止めた企業も再び活動を再開して
いる企業が増えているようです。

QCサークル活動は,その改善効果だけではなく,参加者が管理技術を学べる
ことからも,その必要性が再注目され始めています。

皆様の会社のQCサークル活動はいかがですか?活性化していますか?


それでは,今回も元気にいってみましょ〜!


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■ 読者の皆様 〜ちょっと素敵なお便り〜
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●アウトソースと購買の管理の考え方は?


五右衛門さんから,アウトソースと購買について質問がありました。
読者の皆様にも役立つと思い,掲載許可を戴き皆様に展開致します。
(メールのやり取りを,メルマガで見やすいように多少編集してあります。)


----- ここから -----

ご無沙汰しております。五右衛門です。
内部品質監査のアドバイスの時は,大変お世話になりました。

先日,当社ではISO9001更新審査が実施されました。
3年に1度の更新審査でしたので,サーベイランス以上にじっくり審査され,
事務局としては緊張の日々でした。

審査の中で,アウトソース(外部委託)の捉え方(考え方)で,
どうもハッキリしない出来事がありましたのでメールさせて頂きました。

当社では,協力会社(外注)にお願いしているメッキ工程部分(当社には
メッキ技術は全くないという状況)で,メッキ工程は“アウトソース”
なのかという疑問です。

当社では品質マニュアル上,製造組立工程の一部又は全てを委託する製品に
ついては,アウトソースと謳っており,前述のメッキ工程は“購買品”という
扱いにしていました。

ある部品にメッキをしてもらう工程なのですが,当社では図面を協力会社
に渡し,この仕様を満足するメッキを付けて欲しいというやりとりだけ
(メッキ条件や方法まで口出ししない)なので,メッキという商品を買って
いるという考えでした。

JISQ9001:2000 4.1項(参考)では,
「アウトソースとは,あるプロセス及びその管理を外部委託することである」
とありますが,解釈として,自社にそのプロセス技術は存在しない部分を
どういう風に考えるのか?

また,審査員は,OEM品(当社設計が入っていない/他社の製品を買い取って,
当社ブランドで売る)にも触れておりました。

アウトソースについて,ISO要求事項ではどのような解釈なのでしょうか。
アドバイス(感想)を頂けたら幸いです。


----- 回答 -----

五右衛門さま

フューチャーマップスの大日向礼子です。

アウトソースと購買について回答させて頂きます。
結論から言うと,ご質問のメッキ加工は,アウトソースの管理でも出来ます。

すなわちメッキ加工が,御社の製造工程にどのように関わっているかにより,
アウトソースで管理するか,購買で管理するかを決めれば良いです。

購買品という位置付け;
 購入条件書を出し,購入品の検証として,インプット,アウトプットを見て
 いれば良い場合は,部品の一部とみなし管理するという考えもあります。
 いつも同じ部品を,同じようにメッキしてもらい,流れ生産的に加工品が
 納入され,生産計画に影響しないのであれば購買品の管理で十分です。

アウトソースという位置付け;
 メッキ加工がクリティカルパスになっている場合は,たとえ,メッキ加工の
 技術はお任せでも,日程管理は自分たちの生産スケジュールで行い,自社の
 工程を管理するのと同じように管理することは重要です。

クリティカルパスの遅れは,そのまま,お客様への納期遅れにつながります。
から自然と管理が必要になるのです。

例えば,ソフトウェア開発でも,仕様を出して,プログラミングしてもらいま
すが,そのプログラムの中身の細部までは,購入側には分かりません。
設計者により実現方法も異なるはずです。

しかし,プロジェクト管理上,複数のソフト開発があれば,いつ結合試験を
して,いつハードと一体での総合試験をするかなど,マイルストーン管理を
して,オンタイムで進まなければ製品の妥当性確認試験は遅れてしまいます。

このような場合は,単に購買プロセスで扱うのではなく,プロジェクト管理の
中で,ソフトウェアのアウトソース管理をする必要性が出てきます。

もちろん,受入検査では,仕様通りの動作をする事は確認します。
場合によっては,発注先で確認して試験結果をレポートして納入仕様書として
添付するという発注もあります。

この例の場合も,インプット,アウトプットだけを切り出したとすれば,
購買プロセスとなんら変わりません。

OEM品も,同じ考え方です。
カタログ購入でも,仕様を出して作らせても,単に購買プロセスと位置づける
こともできます。

しかし,いくら購買プロセスといっても,OEM品は,自社ブランド販売,他社
ブランド販売のどちらでも,自社に販売責任はありますので,単純に右から
左という訳にはいかないと思います。

その場合,受け入れたOEM品が,仕様を満たす商品になっている事を確認する
ため,「7.3 設計・開発」に当てはめて,評価プロジェクトとして,品質を
確保していくというやり方もあります。

評価プロジェクトは,OEM品を自社製品としてラインナップするために実施
するので,OEM品として採用されたら,その後の繰り返し購入ではどのような
管理をするかOEM先と決めておけば良いのです。
(4Mの変更など生産条件が変わったら,自社に通知してもらうツールなどを
用意して,周知しておくなどあると思います。)

OEM品をアウトソースの管理と位置づける場合;
 取引ベンダーに,工程監査や,書面監査など,自社で指導出来る状態にあり,
 自社の仕様を出して,自社向けにOEM品を供給してもらう立場にある場合を
 位置付けると分かりやすいと思います。

OEM品を購買品と位置づける場合;
 取引ベンダーが多くの企業と取引をしており,自社の立場はOne of Themで
 ある場合(カタログ購入品など)は,先に説明した方法で,購買プロセスと
 して,購入品の検証や受入れ検査を行えば良いと思います。


----- アウトソースと購買 -----

Oxford 英語辞典では,「アウトソース」を下記のように定義しています。
(ISOでは,Oxfordを基本としています。)
「ある工程の組織又は領域の外部のソースから契約によって〜を得る
(入手する)こと。」

すなわち,プロセス(仕事・タスク)をアウトソースするという考え方は,
自社にその技術が有るか無いかではなく,ソースをどこに求めているかという
ことであり,商品企画,設計,製造,保守,サポートまで,どの部分でも
アウトソースは可能です。

購買は,製品を購買する,すなわち,ハード,ソフト,サービス,素材製品の
購買データを提示して,要求事項に満足するものを納入してもらう行為です。

アウトソースの要求事項は,「4.1 一般要求事項」に要求されており,
QMS全体について述べている全体の部分です。
一方,購買は,「7.4 購買」で要求されており,製品実現プロセスの中で
述べられています。

すなわち,同じ次元での要求事項ではないということです。

アウトソースの管理対象であるプロセスも,会社法,下請法などで,購買と
いう概念の中での手続き(購買データ提示,伝票・金銭のやり取りなど)を
しているのですから,購買にも関連するのです。
アウトソースはマネジメントの区分で,購買は手続き論です。


----- アウトソースの管理例 -----

アウトソースプロセスの管理の一例として,
インプット,アウトプットの管理は購買プロセスで行い,途中経過を別な
管理方法(二者間監査,進度会議など)で補うというやり方も出来ます。

何を言っているかというと,
アウトソースは,ソースを外に出している場合の管理を,自社のQMSで明確に
する必要がありますので,購買プロセスで,発注条件書を出して中はブラック
ボックス,あとは受入れ検査だけというのでは,中抜きの丸投げ状態になって
しまい,アウトソースの管理が出来ていない状態になってしまいます。
これでは,購買行為だけです。

アウトソースは,プロセスに適用される管理を明確にしないとならないのです。

すなわち,アウトソースは,途中工程を管理対象にする必要があります。
 ・二者間監査でプロセスを定期的に確認
 ・プロジェクト会議や,品質会議などで進捗を確認 など

例え,特殊技術で,作業方法に口を出す術はなくても,その作業が遅延すると
後工程も遅れるというようなクリティカルな状況では,日程計画通り進捗して
いるかを管理し,計画通りでない場合は,改善要求,場合によっては是正を
指示するなど必要なのです。(途中工程が管理状態にあることを確認する。)


----- 2008年発行の追補版では -----

ISO 9001では,
プロセスをアウトソースすることを組織が決めた場合には,これらのアウト
ソースしたプロセスに適用される管理について,自分たちのQMSの中で明確に
しなければなりません。

この辺は,ISO 9001:2008(追補版)において,今の規格要求の文言が,若干
分かりやすく表現される予定です。

アウトソースしたプロセスの管理がされていない等の問題を解消するためです。


----- 経営的側面から -----

今の時代,全ての技術を社内で持っている会社のほうが稀有です。
自社にない技術だからこそ,アウトソースが必要です。

また,経営戦略の面から特定技術を専門会社化し,アウトソースで委託する
こともあります。それによりコストも抑えることが出来ます。

わざと社内にその技術を持たないという選択肢もあり,サプライチェーンを
どのように構築するかなど,経営として考える必要があります。


----- 上記に対して,返信いただきました -----

ご丁寧なご回答ありがとうございました。五右衛門です。

自社の製造工程にどのように関わっているかで,アウトソースor購買管理を
考える…ソフトウェア開発例を読んでイメージを膨らませることが出来ました。

また,
>自社にその技術が有るか無いかではなく,ソースを
>どこに求めているかということ

というくだりを読まして頂き,また一つ勉強になりました。
質問メール時,自社に該当技術が無い部分の解釈でモヤモヤしていましたので。

繰り返し読んで「アウトソースと購買」内容についてさらに消化して
いきたいと思います。


----- ひとこと -----

五右衛門さん。頑張って下さいね。

現場にいる人間が一番強いのだ!という信念で,
御社に有効なQMSを構築し,継続的改善して欲しいと思います。


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■ 今日の現場 〜現場のちょっと泥臭いお話〜
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●QMSの構築と効果的な内部監査


5月22日に,群馬中央総合研究所(CRI)さま主催の「内部監査員大会」にて,
QMSの構築と効果的な内部監査についてお話をしました。
(“群馬県立産業技術センター”という,新しいきれいな施設でした。)

約100名の受講者いずれも,群馬の企業の管理責任者と内部監査員とのこと
でした。CRIさまによると,“群馬ISO機構”という組織を立ち上げ,
ISO 9001をもっと有効に使おうと,企画・運営しているとのことでした。

地域密着でとても素晴らしい活動だと思います。

受講している皆様も,とても真剣に聞いており,ISO 9001を経営に活かして
行こうという姿勢が伺えました。

QMSが有効で効果的であるということは,QMSの作り方の問題だけではなく,
内部監査が効果的に機能することも必要です。

すなわち,自分たちでQMSの改善箇所を見つけてスパイラルアップしていく
という,第一人称の仕組みが内部監査ですから,使いようによって,全くの
お金と時間の無駄にもなりますし,有効なツールにもなります。

従って,経営者や管理責任者が,内部監査をどれだけ重視して,経営に直結
させるかが大事なのです。
内部監査員の力量確保,レベルアップも大事な要素です。

ISO 9001では,“8.5.1 継続的改善”で,
「品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善すること。」と要求して
いますが,QMSの継続的改善のためには,内部監査の考え方・やり方をどれだけ
継続的改善できるかがミソなのです。

しかしながら,未だに内部監査は,一度作ったチェックリストで,繰り返し
適合性の監査を行っているに留まっている企業が多い現実があります。

ISO 9001の要求の内部監査だから,品質に関連することだけしか監査できない
と考えているとしたら,とてももったいないことです。
もっと,経営に踏み込んだ監査をすればいいと思います。

このメルマガでも何度か話をしていますが,品質のQualityは,英語で言うと
“質”です。品質だけに留まらず,“仕事の質”を見ようと意識し内部監査を
行うと,改善すべき点が浮かび上がってきます。

内部監査員には,そのような力量を身につけてもらいたいものです。


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■ 与太郎さんのおすすめ書籍・メルマガ
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●『通販成功マニュアル』(日本経営合理化協会 出版局)

これまでに230社以上で通販立ち上げに成功してきたNo.1コンサルタントが,
資金500万円,6ヶ月で通販事業を立ち上げる画期的手法を初めて公開。
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軒並み成功させてきた斯界の第一人者。

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「営業利益10%を必ず,獲得すること」と明解。
瀕死の企業からの依頼にも臆することなく,通販部門ゼロからのスタートで,
初年度新規売上1億円,次年度2億円,5億円,10億円…と,
まさに倍々成長を実現。

中には,わずか5年で売上30倍増の100億円を突破させるなど,
「実践・実益のコンサルティング」を展開。
指導先からは,さながら救世主的な支持を得る当代随一の通販コンサルタント。

指導先とは原則「半年間契約」「月1回,2時間の時給制指導」と,
みずから成果勝負の場に身を置くも,その数字的な実績から契約継続が後を
絶たず,北は北海道から南は沖縄まで月間数十社以上,まさに,東奔西走で
指導先を回る超多忙の毎日。
一度請け負ったからには必ず「こうすれば売れる」方法を,身銭を切って
でも開発。
「絶対に逃げない」その情熱的な指導スタイルに,経営者から絶大な評価を
博している。

http://www.jmca.net/books/shirakawa/ad.php?&id=127

1994年四方事務所設立,現在同所所長。1945年生まれ。


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■ 編集後記
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先日の5月24日は,下の息子の運動会でした。

前日の雨の心配をよそに,思った以上に天気にも恵まれ,子供たちは元気に
練習の成果を披露していました。

うちの小学校では,6年生が自分たちで応援の方法を決めて,応援合戦をする
というプログラムがあります。
子供たちは,思い思いのコスチュームを着て,音楽に合わせて応援をしたり,
とても楽しそうでした。

現在,お馬鹿ブームで,「羞恥心」という3人グループがヒットしていますが,
その曲に合わせて,全校で応援合戦の踊りが盛り上がっていました。
テンポが良く盛り上がる曲ですが,大音量で「♪しゅ〜ちしんしゅ〜ちしん」
と流れているのはいささか複雑ですね〜。

ゆとり教育の子供たちよ。大丈夫かぁ〜?

もちろん,えどはるみの“グ〜”と,“ゴー!!”も登場して,現代っ子の
応援合戦なんです。テレビを見ていないとついていけないです。


おあとがよろしいようで。。。


デデン!


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