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2003年12月19日[第009号]
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やさしく学ぶマネジメント ~ 利益向上のヒント満載 ~
「従業員は“社会と会社をつなぐかすがい”です」

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[目次]
・従業員は“社会と会社をつなぐかすがい”です
・日本ものづくり大国の復活-ISOで勝ち残る-

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■ イントロだぁ~くしょん!
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チキチャンリンチャンリン。ドドン!

イントロ,はぁ~くしょん! (うぃ~。)
最近回りで風邪っぴきが増えました。(--;近寄るな!

風邪は,予防が大切です。意外にうがいは効きます。

品質も,やっちまった状態のものを是正するより,データで予測して予防する方が,トータルコストは安いのです。

でも,予防にコストをかけようという経営者は意外と少ないんですね。
大問題が起きてから,慌てて処置をする…。

仮に,是正と予防で同じコストがかかったなら,予防処置を施して不具合を未然に防ぐ方が良いですよね?

♪よぉ~く考えよぉ~。予防は大事だよぉ~♪ 


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■ 今週の枕 ~身近で見つけたちょっと気になるマネジメント~
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●従業員はかずがい


----- [今週のうんちく] ----------

従業員は “社会と会社をつなぐかすがい” です。

従業員がかすがいになっていない会社は,人財(人は会社の財産)の流出を招いて,社会の要求と,会社の存在価値がどんどん離れてしまいます。

人財を育てること。それは会社の未来に投資することです。

従業員のモラール(士気)を下げないための仕掛けが必要です。
仕掛け人は,トップマネジメント(経営層)本人です!

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※かすがい
二つの材木をつなぎとめるために打ち込むコの字型のくぎのことです。
年配の方(失礼!?)は,「子別れ」という落語の中に出てくるので,大工道具という意味で使うのではない使い方の意味が分かると思います。


さて,さて,[今週のうんちく]をひもとくと…。


日本経団連の奥田碩会長と連合の笹森清会長らが12月18日の朝,首脳懇談会を開いたという記事がありました。

経団連は,来春闘に向けて定期昇給制度の廃止・縮小やベースダウンも労使交渉の対象であると指針をまとめたようです。

常に右肩上がりであったお給料は昔の話となり,ベアゼロという言葉も耳慣れした所で,今度はなぁ~んと!ベースダウンですよ!
びっくりしたなぁ~もう!! って!

日本は忘れられた10年なんて言われていますが,忘れられちゃ困るんです。
教訓として生かさないと!!

会社の建て直しのために,人員カット,賃金カット,各種投資ゼロなどなど,あらゆることをしたはずです。
おそらくES(従業員満足)スコアも下がったことでしょう。
ESが低い会社はCS(顧客満足)も低いのです。
何が寄与してESスコアが下がったのか?トップマネジメント(経営層)は考えるべきです。


連合は「日本の企業経営の基本は従業員主権だったことを経営側もしっかりと思い出してほしい。」と主張したそうです。全くその通りです。

従業員あっての会社です。
トップマネジメント(経営層)だけでは企業経営は成り立ちませんよね!
簡単にベースダウンだのリストラだの言わないで欲しいものです…。
従業員のモラール(士気)は下がりまくりです…。

モラール(士気)を下げないための仕掛けが必要です。
仕掛け人は,トップマネジメント(経営層)本人です!


-----[シンキングタ~イム!]-----


仕掛け…。何も難しいことはないです。

昨年あたりから,戦略的な人材育成を目指そうと,研修機関を設立する会社や,研修制度を充実させている会社が増えています。2003年度も傾向は同じです。

更に,IT環境が整備されてきたので,e-ラーニング形式のものが増えているようです。アメリカに少し近づいてきたのでしょう。

トップマネジメント(経営層)は,自分の会社の研修制度が世の中比較で,進んでいるのか,遅れているのか考えたことはありますか?
もちろん集合研修やe-ラーニングだけが教育ではありません。

研修機関を設立する会社は大企業なので,むしろ,中小企業では,社内社外の研修を受講できる体制が整っているとか,OJT研修が充実していれば,それは,トップマネジメント(経営層)の経営の視点が,人的資源(ISO 9001 箇条6.2)に向いているということです。


どうですか? 考えてみてください。


従業員は,自分の仕事に関係のある最先端の技術や情報を学びたいんです。
(本当は…。)

会社が貧乏になると削られるのが,広告宣伝費,交際費,教育研修費の3Kです。
2Kまでは,まあ仕方なし…。と思いますが,教育研修費は削らないで欲しいものです。

教育研修費は,未来への投資です。
どんなに良い種(従業員の資質)でも,水もやらなければ,肥料もやらないのでは,植物と同様,人財も枯れて人罪となってしまいます。

お金のかかる教育は受けられません。セミナーにも参加できません。
それでも世の中の動向を探り最先端を行けー! これでは従業員は腐ります。
職場の雰囲気もどこか暗く,トップマネジメント(経営層)が尻を叩いて仕事させても成果がいまいち…。どこか冷めている。

こんな状態は要注意です!
というより,会社がホスピス状態(末期患者の集まり)になっているかも知れません…。


人財を育てること。それは会社の未来に投資することです。
設備投資できるお金があるなら,従業員の教育に少しまわしてみてください。


前回のメルマガで,ビジョンについて説明しましたが,ビジョンという仕掛け,人財育成費用をかけるという仕掛け…。
そして何より,「経営者の夢・願望を叶えてくれる従業員を大切にする」という熱い思いを持っているトップマネジメント(経営層)が必要なのです。


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■ 知ったかぶりネタ教えます ~ご隠居さんのちょいといい話~
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●日本ものづくり大国の復活-ISOで勝ち残る-


今回の,~ご隠居さんのちょいといい話~ は,知ったかぶりネタではないのですが,「やさしく学ぶマネジメント」の読者に役立つ情報なのでお知らせしますね。

JAB創立10周年記念シンポジウム「日本ものづくり大国の復活-ISOで勝ち残る-」が以下の日時で放送予定です。 

 ◇ 12月20日(土)23:30~24:40
 ◇ NHK教育テレビ「土曜フォーラム」


JAB創立10周年記念シンポジウムは,JAB創立10周年を記念し2003年10月7日,イイノホール(東京都千代田区)で行なわれました。
読者の中には,シンポジウムに参加した方もいらっしゃると思います。

日本のものづくりにおけるマネジメントシステムの在り方を検証,その効果的なマネジメントシステムから,停滞する日本企業の変革の端緒を見つけ,日本経済の再生の方向を探っていこうという内容です。

深夜放送ですが,“ISOは優れたマネジメントツールである”ということを考えるきっかけになります。是非ご覧下さい!

この記事は以下を引用させて戴きました。
http://www.jab.or.jp/gm_news/news_qs/nws-qs-topix-20031114-1.html


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■ 編集後記
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~ご隠居さんのちょいといい話~ で取り上げました「もの作り」ですが,私自身も,日本のもの作りはどこへ行く~。と愁いております。

海外ベンダーを使うのが当たり前の世の中になって,中国だ台湾だ韓国だと飛び回っている人が,私の周りにも増えました。
英語もどき!?をしゃべる人も増えました。

更に最近は,ベトナムが流行っているんですね。

ちょっと下ネタ系で申し訳ないですが,例えば,ワコールのガードル(Wing)。
何気にタグをみたら,「ベトナム製」と書いてありました。
「おう!ベトナムが身近だぁー!!」 ちょっと驚き,ちょっと新鮮でした。

「中国製」「台湾製」「韓国製」の文字は,すっかり見慣れましたね。


海外生産しても,海外設計してもいいんですが,でも・でも・でも…。
コア技術は日本に残していればいいんですが…。
コアまでそっくり海外に預けちゃってるんじゃないのかとちょっと心配です。

技術者ひいきではないですが,技術者あっての日本です。
メーカーは,リーディングカンパニーなぁ~んて言われてますけど,待遇はちっともリーディングじゃないですよね。
ものを作れる人は大事にしないといけません!


今の日本は算数などの学力低下のひどいようで,私がお年寄りになったら,理科系の人は日本のトキのようになっているんじゃないでしょうか…。

日本のもの作り,カァ~ム・バァ~ック!!

おあとがよろしいようで。。。

デデン!


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