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2003年11月07日[第004号]
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やさしく学ぶマネジメント ~ 利益向上のヒント満載 ~
「キーワードは「環境技術」ですっ!」

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[目次]
・キーワードは「環境技術」ですっ!
・要求事項って?
・CSR(企業の社会的責任)

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■ 今週の枕
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●キーワードは「環境技術」ですっ!

チキチャンリンチャンリン。ドドン!

え~。
お忙しい中,お運びくださいまして真にありがとうございます。


先日「第37回東京モーターショー2003」に行ってきました。
大変に混雑をしておりまして,車を見に行ったのか,人を見に行ったのか分からない状態でした・・・。(--;

今年の入場者数は,1,420,400人で久々の増加だったようです。
(11/5のワールドビジネスサテライトの情報)
参加型であったことなどが要因らしいのですが,毎回行く私的には大きく変わったようには感じられませんでした。

今回特に目についたのは,燃料電池車やハイブリッド車などの「環境技術」でした。未来自動車のような電気自動車(乗用車にはならんだろう・・・。)に人々の関心が集まり,人だかりになっていました。

あと,人だかりと言えば,恒例のコンパニオンの起用です。
部品メーカーの小さめな地味めなブースでも,お姉さんが登場すると途端に人だかりになります。ある意味集客効果はすごいです。
(モーターショーなんですけど,違うショー・・・?)

また,お姉さんもプロ意識バリバリで,カメラ目線と笑顔がすごい!
ポーズもバッチリ!

お姉さんの笑顔を見て,コミュニケーションスキルの行動のひとつに笑顔を作ることがあり,これって大切だよなぁ~。と改めて思いました。

表情ひとつで,話しての情報の引き出し方が違ってきますよ!

でも笑顔といわれてもこれがなかなか難しいのです。
鏡の前でやってみて下さい。実際やってみるとわかりますが,口角を上げてほっぺの筋肉を持ち上げて,その状態を維持する!
をやると,いかに使っていない筋肉かが思い知らされますよ。
(^^;研修の後は,顔が筋肉痛!?

お姉さんをコミュニケーションスキル講師に呼ぶと満員御礼でいいなぁ~。
なぁ~んて,しょうもないことを考えながら,ブースを回っていきました。


あちこち回って,私的に好感が持てたブースは,とっても地味ながら頑張っていた「環境省」のブースでした。

アンケートに答えると,非売品のチョロQ(「アスカーくん」というらしい)がもらえる!を釣り文句に,国民の環境意識をアンケートで探ろうという魂胆?で集客していました。

ここで問題です。
地球模様をしている「アスカーくん」は明日のカーという意味(駄洒落?)を込めたハイブリットカーでしょうか? ちなみに目もついています。


いいえ!
先着50名様がもらえるチョロQです!!


目ざとい私は,かごに非売品らしきチョロQ「アスカーくん」があるのをチェ~ック!!

周りをうろうろして時間をかせぎ,「ただいまから,先着50名様にアンケートをお配りします。」のお姉さんの言葉に素早く反応し,ダッシュで列に並んで,アンケート用紙ゲットだぜ!

さぁ~て,いざ回答してみると,このアンケートが結構難しい・・・。
日本国民の環境に対する考え方をテストされているような内容でした。

アンケートに答え終わった人から「アスカーくん」がもらえるということで,早く欲しくて,あんまり問題を読まないで○付けちゃったり・・・。
(だって,内容が硬くて難しいんだもん。)

環境省の皆様,アンケートの正当性は不明です。m(_’_)m


うる覚えですがこんな感じで,4択で選ぶ難しい内容でした。
・地球温暖化の原因は何だと思いますか?
・日本で,世界一厳しい環境規制は何ですか?
・ディーゼル車はどういう規制になっていますか?

あと,環境法令に関することや,電気自動車はどのようになったら購入するか(高くても買う,ガソリン車と同じ値段になったら買うなど),環境と車に関することで気をつけていること(普段は乗らないなど)など意識を問うものと,フェースシートを含め,A4で2枚しっかりありました。


----- [ シンキングタ~イム! ] -----

ここ最近の,モーターショーの傾向・キーワードは,環境です。
逆にいえば,環境に配慮した車でないと消費者から支持されないのです。

地球を守ろうとか,地球が危ないとか,未来の子供たちのためにとか・・・が目に付く世の中,車だってエコロジーじゃないと,企業イメージがアップしないんです。

でも,消費者は,日本はディーゼル車規制が世界一厳しいだとか,京都議定書に何が書いてあるかなんて知ったこっちゃありませんっ!
(環境省のアンケートに答えてアスカーくんをもらった一消費者が断言。)

しかしながら,「環境技術」は,すごい勢いで進歩しています。
ちょっと前までは,自動車をAC100のコンセントで充電するなんて,考えられませんでしたよね。

消費者が「環境技術」に詳しい必要はありません。
企業が,環境配慮の取組みをどう消費者にアピールするかが勝負です。

「環境技術」はどんな分野でも考えられます。

例えば,ボールペンの軸にダンボールを使うとか,何度も使えるFAXの感熱紙とか,ダンボールの家具とか,考えるとたくさんあります。
あなたの身の回りにある「環境技術」に目を向けてみて下さい。

感熱紙は,化学反応の知識だとか,ダンボール家具は,力学の知識だとか,技術の裏に様々な基礎技術があって,初めて環境に生かされるのです。

仕事でもスポーツでも同じですが,基本をおろそかにして,すぐ応用に行きたがる人がいますが,基本あっての応用です。
あと,プラス,柔らか頭(創造性開発力)かな?


----- [ 本日のうんちく ] -----

自社の「環境技術」は何か,環境に配慮した商品(サービス)として,お客様にアピールできる点は何か。すぐに思い浮かぶことが望ましい姿です。

何も物作りの企業だけではありません。
グリーン調達(環境に配慮した商品を購入すること)を積極的に行なっているということでもいいのです。

環境に配慮した商品で,こんなものが欲しい,あんなサービスがあったらいいのに。と自分が受けて心地よいと思うものをどんどん考えて見てください。

考える基本は,「自分が欲しいもの」です。

環境技術というと,大企業しかできないのではないか?
と,思いがちですが,ちょっとした改善アイディアでも充分にビジネスにつながるネタはあります。

自分の会社の商品(サービス含む)で,環境に配慮できることは何かを,ブレーンストーミングなどで自由に出し合って見ると面白いかもしれません。

p.s.
ブレーンストーミングは,自分ではあり得ない答えだと思っていることでも,相手の意見を否定したりしてはいけませんよ。\(^o^)/


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■ 八っつあん熊さんにも分かる 基本のき ~ISOのお噺(はなし)~
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*-----* 登場人物 *-----*

  八:八っつあん。八公とも呼ばれている。
    本名は八五郎。職業は大工(無職の時もある)
    喧嘩っ早いが義理人情には厚い江戸っ子の典型。
    結構そそっかしい。

  熊:熊さん。熊公とも呼ばれている。
    本名は熊五郎。職業は八っつあんと同じ大工。
    義理人情には厚い江戸っ子の典型。
    八っつあんに比べると体がデカイ。

  隠:ご隠居さん。
    なぜか横丁に住んでいる。若い時は働き者だったらしい。
    博識者でなんでも知っていることになっている。
    知らないことは知ったかぶってメンツを保っている。

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●要求事項って?

八「ご隠居さん。こんにちはっ!約束通り熊公を連れてきました。」

熊「ご隠居さん。八公が,一緒に来やがれっていうので,来ましたっ!」

隠「おやおや。ご挨拶だねぇ。まあ,お茶でもおあがり。」

熊「羊羹もあるんですよね。八公が,言ってましたっ!」

隠「(^^;そういう情報だけは早いね・・・。
  ところで,昨日私が半紙に書いてあげた規格の名前は持ってきたかい?」

八「もちろん,持って来ました。ほら!」

隠「では,熊さんの分も用意したので,まずは眺めてみなさい。」

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  ISO9000:2000(JIS Q 9000:2000)
   品質マネジメントシステム - 基本及び用語
  ISO9001:2000(JIS Q 9001:2000)
   品質マネジメントシステム - 要求事項
  ISO9004:2000(JIS Q 9004:2000)
   品質マネジメントシステム - パフォーマンス改善の指針
  ISO19011:2003(JIS Q 19011:2003)
   品質及び/又は環境マネジメントシステム監査のための指針
  -----

隠「まず,ISO9001だが,平たく言えばお客様のための規格なんだよ。先週,
  八っつあんには言ったが,お前さんたちのお客さんである,家を建てて
  欲しい人がいるだろ?」

熊「ああ。じゅんちゃんとか,よしべえかい?」

隠「そうだ。半紙には,“品質マネジメントシステム-要求事項”と書いて
  あるだろう。要求事項というのは,じゅんちゃんとか,よしべえの要求
  なんだよ。」

八「なんで,じゅんちゃんとか,よしべえの要求がこんなところに字で書いて
  あるんだ?」

熊「じゅんちゃんとか,よしべえは,俺達と違って教養があるから,無筆じゃ
  ないってことだ。(自分で納得)」

隠「なに訳分からないこと言ってるんだい。無筆かそうでないかは関係ない。
  やっぱり,熊さんの知識もその程度だったようだね。
  わたしが,ちゃんと指南してあげますから,良くお聞きなさい。」

八「はぁい。」
熊「うぃーっす。」

隠「じゅんちゃんとか,よしべえの要求は,同じところはあるかい?」

八「あるよ。大工は棟梁の指示を守ること。じゅんちゃんとか,よしべえが
  言ったことは,設計図面にちゃんと入っていること。大工は新人を使わな
  いこと。作業場はいつもきれいに整頓をすること。まだまだあるなぁ~。
  ついでに,厠は北側でひとつ。台所もひとつ。」

熊「あと,飲みながら仕事をしちゃいけないっ!」

隠「そうだいい感じだぞ。ところで,熊さんは仕事中に飲んでるのかい?」

熊「・・・たまにっすけどね。棟梁に叱られます・・・。」

隠「そりゃ,よした方がいいな。
  ISO9001は,お客様が製品を購入する際に,設計/製造から保守・サポート
  の段階でこれを守って欲しいと言う要求を,ひとつの規定として,まとめ
  たものなんだよ。

  毎回お客様がいうことが同じ場合は,じゅんちゃんとか,よしべえの例の
  ように,それぞれが言って来るんでは大変なので,要求事項としてISO9001
  にまとめておけば,よしべえに言われなくても,八っつあんは,何をすべ
  きかが分かるだろう?」

八「そうですねぇ~。(感心)」

熊「ということは,次にひろちゃんが,家を建てたいという場合は,
  ISO9001の要求で家を作るけどいいかい? って聞けばいいんだ。」

隠「その通りだ。ひろちゃんは,特別に要求があるかもしれないだろ。
  そういう場合は,「顧客が規定した要求事項(7.2.1 a))」で個別に
  要求を聞けばいいんだよ。便利だろ?」

熊「うんうん。便利,便利!」

隠「設計/製造というと,あなたたちの仕事のように何か作る職業にしか当て
  はまらないように見えるが,サービスの質をどうやって上げるかを構想す
  る(考える)ことも設計といえるんだな。」

八「サービスと言えば,学校/デパート/病院/銀行(*)などと何でも対応
  出来ますよね!」
   * 分かりにくいので,現代表現にしています。(^-^)

隠「そうなんだよ。品質と言うから品物を作る職業だと勘違いするんだな。
  素直に“Quality=質”と考えればおかしくないだろ。要は,仕事の質が
  全部クオリティーなんだ。」

八「ということは,品質マネジメントシステムってえのは,俺達大工の仕事の
  クオリティーをマネジメントする仕組みってことだな。」

隠「その通りだ!八っつあん冴えてるねぇ~。
  じゃ,今日はここまでだ。
  次回は,ISO9004の簡単な説明をしよう。」


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■ 知ったかぶりネタ教えます ~ご隠居さんのちょいといい話~
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●CSR(企業の社会的責任)

今回は,環境に配慮した商品(サービス)を提供するということに関連して,最近,良く耳にする,「CSR(企業の社会的責任)」について,知ったかぶりましょう。

“CSR”とはCorporate Social Responsibilityの頭文字をとったものです。

この言葉自体は,新しく日本に入ってきた言葉ですが,日本企業も,「企業理念」「経営理念」「行動規範」の類はありました。
(どこまで,トップマネジメントがコミットするかは,ここでは触れませんが,強く関与して企業イメージを作っていくことが大切ですね。。)

「CSR(企業の社会的責任)」を良く耳にするようになったのは,世の中に不正がまかり通って,おかしいと思わなくなってしまった企業人が増えているからでしょうか?
日付け改ざん,商品改ざん,データのもみ消しなどなど,具体的な企業名は上げませんが,いくらでも思いつくでしょう?

そんな背景もあり,CSR(企業の社会的責任)への関心が一気に高まりました。

CSRは,企業がステークホルダーに対してどのような姿勢をとっていくかを示すものです。ステークホルダーとは利害関係者(*)です。
 * 本メルマガ第003号の「知ったかぶりネタ教えます」を参照して下さい。

企業といっても大企業だけではありません。
小規模事業者,個人事業主問わず,CSR(企業の社会的責任)を明示するということが,その企業がどのような姿勢でステークホルダーと向き合っているかの情報を世間に示していることになるのです。

CSR(企業の社会的責任)は,現在ISOにおいて,マネジメントシステム化が検討されています。

「企業理念」「経営理念」「行動規範」などを持たない事業主は,少しでも構わないので,経営者として,社会の中で自分の会社はどうありたいかを考えてみてはいかがでしょうか。


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■ 編集後記
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今回は,モーターショーの現場レポートのような微妙なネタになってしまいました。(^^;ゞ

モーターショーで,商売として興味深かったのは便乗商品です。
いわゆるレーシングゲーム(ゲーセンの機械)とか,トミカ(おもちゃ)。
モーターショーには関係ないじゃん!(--#

便乗なのに,パーツ系のブースよりよっぽど,超人気ジャン!!
でも,ゲームやりたさに「80分待ち」の列に並ぶのが不思議でならない・・・。

トミカコーナーは,子供連れでごった返していて,ここも大人気。

トミカ購入カードがあって,それに書いて買うのですが,No.1~No.9の個別売りの9台と,セットという欄がありました。 そう!No.10は全部!

人間のセット集めたがる習性をついて,「手間をわずらわせずにセット購入できまぁ~す。」って,うまい商売。当然,子供も駄々こねて欲しがる。

しかも,モーターショートミカは,一台525円と普通のトミカよりだいぶ高い。
更に!!9台中,ドアかハッチバックがあくようになっているのは3台だけ。
あとは,ドアも本体と一体化!!
(なんじゃ!こりゃぁー! 筋がついているだけかいっ!!)

少し前のトミカは,Made in CHINAでも,ドアはあいたぞ!(--#
作りがせこくなってるんじゃないかぁ??

今のトミカは,ライトなども本体と一緒で,赤で塗装されているだけだけど,Made in JAPAN時代の時の昔のトミカは,ライトのところは赤のプラスチックとかで,ちゃんと別な部品で作ったものをはめ込んであったんです。

だんだん,作りが簡単になって,中国生産なのに,高いなんてゆるせ~ん。

といいつつ,毎年モーターショートミカを買っている甘い消費者なのでした。
(ボロい商売だよな・・・と思いつつ購入・・・。)

モーターショーにトミカブースが出来て話題になった年(確か3~4年前)から買っているもんね。商業車モーターショートミカももってるぞぉ~。


おあとがよろしいようで。。。

デデン!

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