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2003年10月22日[第002号]
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やさしく学ぶマネジメント ~ 利益向上のヒント満載 ~
「記憶力減退したら困りますっ!情報は正しく伝える」

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[目次]
・記憶力減退したら困りますっ!
・ISOは非政府組織
・TC176って?

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■ 今週の枕
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チキチャンリンチャンリン。ドドン!

え~。
お忙しい中,お運びくださいまして真にありがとうございます。

世間では,すっかり秋も深まり,目にする色が明るい色から,黒・茶などの落ち着いた色に変わってきました。木々の色も秋真っ盛りです。

半袖を着ていたら,ちょっと恥ずかしいわぁ~。という季節ですね。

そうそう。毎朝寄るコンビニでおもしろいのを見つけました。
秋冬にぴったり! おでんの宣伝です。

おでん売り場のそばに,おでん種の効能を書いた紙が貼ってありました。

たまごの説明
「卵黄は,記憶力減退,肝機能を高める効果があります。」

えっ? ぇえ゙~! え゙え゙え゙~っ!!

もう一度,読み返しました。

しっかりと,
「卵黄は,記憶力減退,肝機能を高める効果があります。」

こりゃいけね~。

たまご好きな私は,やっぱたまごは1日1個だな。と,強く決めました。


次の日,「記憶力減退」でした。

そして,また次の日(掲載から3日後),
宣伝文句の黄色の紙の上に白い紙を貼って書き換えてありました。

「卵黄は,記憶力減退防止,肝機能を高める効果があります。」

そうだよな~。

コンビニの店員さんが気がついたのかなぁ?
店長さんが気がついたのかなぁ?
気付いたあんたは偉い!
でもその前に,書いてるあんたが気がつきなさい!


そして,更に数日・・・。

(@o@)! びっくりしました!!

「卵黄は,記憶力減退防止,肝機能を高める効果があると言われています。」

更に誤解を招かない説明表現にパワーアップしていました!!

他のおでん種(大根,はんぺん,こんにゃく,厚揚げ)は文書管理で言えば第1版なのに,たまごは第3版になっていたのです!

断定表現を避けたところが心憎い限りです。


でも,たまごの効能が「記憶力減退を高める」だったら,最近の物忘れを,たまごのせいにしようと思ったのになぁ~。 チッ!

日本語は難しいですね・・・。


シンキングタ~イム!


そのコンビニには,間違った宣伝が掲載されていました。
しかし,間違いに気がついて,適切な表現に修正されていました。

このおでん種の効能をレジ前に掲載したことをISO9001に当てはめてみると,

 7.2.3 顧客とのコミュニケーション

   「組織は,次の事項に関して顧客とのコミュニケーションを図るための
    効果的な方法を明確にし,実施すること.
    a)製品情報
    b)・・・ 」

にあたります。

おでん(製品)の情報をコンビニに来るお客様に提供して,より多くおでんを購入してもらおうと,宣伝の方法を明確にして貼って(実施)います。

ここで気にして欲しいことは,製品情報をお客様に提供する際は,正しい情報を提供するというのが基本ということです。(当たり前ですが。)
正しい情報を提供しないと,提供する製品によってはクレームになる場合もあります。

情報を正確に伝えるために,間違いに気がついたら修正したのは良いですね。

今回のおでん種の例では,掲載文書でも意味を汲めないことはなかったので,そのまま放っておいても支障はなかったと思いますが,きちんと修正を加え,更に,日本語表現を見直しているところに,店員さんの芸の細かさを感じました。(やるなぁ~。でもきっとおっちょこちょい?)

----- [ 本日のうんちく ] -----

製品情報は,誰でも同じ意図で情報が受け取れるように,正確に伝える。


世の中にはいろんな人がいます。
顧客とのコミュニケーションには,細心の注意が必要です。

情報を発信する人の意識と受け取る人の意識は,必ずしも一致していません。
エンコーダ(変調器)とデコーダ(復調器)が人によって違うのです。

育った環境が違うので,ある意味当たり前です。
自分が分かるから,理解できるから大丈夫は,禁物です。

お客様に提出する資料などは,複数の人に見てもらって意見をもらうと,思いがけないヒントや,もっと分かり易い書き方がひらめいたりしますよ。

しかしながら,世の中には,なんとも分かりにくい製品のリーフレットや取扱説明書が多いことやら・・・。


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■八っつあん熊さんにも分かる 基本のき ~ISOのお噺(はなし)~
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*-----* 登場人物 *-----*

  八:八っつあん。八公とも呼ばれている。
    本名は八五郎。職業は大工(無職の時もある)
    喧嘩っ早いが義理人情には厚い江戸っ子の典型。
    結構そそっかしい。

  熊:熊さん。熊公とも呼ばれている。
    本名は熊五郎。職業は八っつあんと同じ大工。
    義理人情には厚い江戸っ子の典型。
    八っつあんに比べると体がデカイ。

  隠:ご隠居さん。
    なぜか横丁に住んでいる。若い時は働き者だったらしい。
    博識者でなんでも知っていることになっている。
    知らないことは知ったかぶってメンツを保っている。

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●ISOは非政府組織

八(走ってくる)「ご隠居さぁ~ん。」

隠(独り言)「ほらほら思った通りだ・・・。来ましたよ。」

隠「八っつあん。どうだったい?熊さんに自慢できたかい?」

八「自慢も何もありませんよ。
  そんなくだらねーことを言いに来たのか?顔でも洗って出直してきな!
  こちとら忙しいんでぃ!邪魔すんなっ!と,こうなんですよぉ~。」

隠「おやおや。では,わたしが八っつあんに,ISOを指南してあげますから,
  仕事の空いた時にでも,わたしの家にお寄りなさい。」

八「さすが,ご隠居さんだ! で,さっそく何を教えてくれるんっすか?」

隠「まずは,ISOはどこにあるかだが,
  ISOは,この前八っつあんに教えたとおり,標準化のための国際的専門
  機関だったな。覚えてるかい? そして,非政府組織として,スイスの
  ジュネーブに本部を置いているんだよ。」

八「へぇ~。非政府組織なんですかぁ。
  ジュネーブ・・・,ずいぶん日本から離れたところにあるんですねぇ。
  で,いつからあるんですか?」

隠「八っつあん,いい質問だねぇ。
  ISOが生まれたのは1947年2月23日だよ。」

八「ふぅ~ん。
  寒いときに生まれたんですね。まあ,人間じゃないっすけどね!」

隠「そしてだ・・・。(冷静?!八っつあんのボケは知らんぷり。)
  発足の時,日本は入っていたと思うかね?」

八「ご隠居さん,質問しないで下さいよぉ~。
  ・・・・・・。 ええぃ!適当に言っちゃえ~。 入ってたっ!」

隠「ブブーッツ!(隠居らしからぬ言い方・・・。)
  日本は1952年に加盟国になったんだよ。
  1993年時点では,約90ヶ国であった加盟国は,2003年4月には147ヶ国に
  なっているんだよ。」

八「すごいっすね!!147ヶ国っていったら,世界の国の数191ヶ国*の大体が
  加盟していることになりますね。」
   * 2002年5月20日現在,日本が承認している国の数190ヶ国と日本
    (外務省ホームページ参照)

隠「おや。八っつあん博識だねぇ~。」
  (ちょっと負けたと内心悔しい。)

八「へへっ。まあこれ位はね。でも,ISOって大きな組織なんですねぇ。
  もっといろいろ知りたくなってきましたっ!
  また来ますんで,今度はお茶でも用意してくださいよ。
  じゃ,さいならっ。」

隠「はいはい。さよなら。」


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■知ったかぶりネタ教えます ~ご隠居さんのちょいといい話~
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●TC176って?

前回のメルマガで,TC176の説明は今度ね。とお約束しましたので,今回は,TC176についてお話します。

TCとは,Technical Committee の略で専門委員会のことです。

176は,品質マネジメントと品質保証を活動範囲とする技術委員会です。
ISO 9000シリーズの標準とガイダンスのドキュメントを発展させることに対して責任がある委員会なのです。

ISO(国際標準化機構)の下にはたくさんのTCがあり,その中のひとつです。

TC176の下には,更にSCというSubcommittees があり,SC1,SC2,SC3が活動しています。
ISO9001の責任SCはSC2です。

TC176のセクレタリー(事務局)は,CSA(カナダ)です。
TC176/SC2のセクレタリー(事務局)は,BSI(イギリス)です。

TC176のウェッブサイトは以下です。
http://www.tc176.org/

TC176/SC2のウェッブサイトは以下です。
http://isotc176sc2.elysium-ltd.net/


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■編集後記
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すっかり秋も深まり・・・という開口一番でしたが,
・・・先日の日曜日は暑かったぁ~!秋なのにぃ~。

朝から夕方まで,息子のサッカーの試合で屋外にいたので,日焼けしちゃって,ちょっと赤鼻・・・。赤ほっぺ・・・。やや脱皮・・・。焼けてる場合ちゃうぞぉ!

(--# まだ紫外線は強い! 秋を侮るな!

ところで,皆さん,ここ一番のときや,人前では緊張しますか?

うちの息子は,試合と言っても戦力的には?でレギュラーは厳しい状態です。
試合には少し起用してもらえれば良い方なので,ピッチに立ったら,一生懸命動けばいいのに体が固まり気味です。
(--# おらおらぁ~。動けぇ!

そこで,息子に聞いてみました。

私「なんで動かないの?」

息子「だって,緊張して動けないんだもん。」

私「じゃあ,こうやって人って手に書いて飲み込めばいいんだよ。」
  (やってみる)

息子(手に人を書いて飲み込む)
  「駄目だぁ~。もっと緊張してきた・・・。」

私「人じゃなくて,入るって書いちゃったんじゃないのぉ?!」

やばやば!!
もっと緊張入っちゃったよぉ~!

緊張入った息子は,ピッチで固まって,よく分からないうちに試合が終わったことは言うまでもありません。(小2)
(^。^)でも,出場できたことが嬉しかったらしいので,まあいっか!

デデン!


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