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フューチャーマップスの着想

各種マネジメントシステムは,意図を理解して正しく利用すれば経営に役立つ仕組みです。

特にQMSは,事業継続,事業継承などにも使える優れた経営ツールです。

しかし,マネジメントシステム構築の目的を認証取得(第三者認証​)だと考えている経営者もいらっしゃいます。マネジメントシステ​ムを経営ツールとして活かすためには,意識を変える必要がありま​す。 まず,活動の目的と目標を整理すると良いでしょう。

目的=目標になってしまっていませんか?目的(Objectiv​es)≠目標(Targets)です。

"目標" 達成した向こう側に "目的" があります。 目標は,目的にたどり着くまでのマイルストーンです。

 

認証取得を目的にしてしまうと,その後の活動の活気は必ず低下し​ます。

フューチャーマップスのコンセプトは,“組織を活かし人々を活か​す” です。

組織が自立し,マネジメントシステムを活用し,働く人々が活き活きすることを支援します。

 

お墨付き(認証取得)さえ取れば良いと考えている方は考えてください。 認証取得した後はどうでしょうか? システムのお守りが大変ではないですか?

フューチャーマップスのコンセプトは,"マネジメントシステムの構築・維持を,コンサルタントにお任せではなく,あなたの会社/組織自身で,システムを理解し,自分で使って欲しい。" という思いに基づいています。

マネジメントシステムの構築・維持は,ISO推進部門(品質保証/品質管理部門など)がやるものだという考えが組織のどこかにあるうちは,絶対に効果は狙えません。 すぐに活動が疲弊してしまいます。

経営者(トップマネジメント)が経営改善に役立てる本気の姿勢で,トップダウンの全員活動(ボトムアップの全員活動のQCサークルとは意味が違います)として,強力なリーダーシップの元,MS活動に取り組んで欲しいと思います。

推進事務局などは,経営の根幹を担う "戦略企画" 機能を持つ組織に設置するとか,社長(部門長など)直轄組織にするのが "強力なリーダーシップ" を発揮できます。

しかし,「とりあえず取得しておこう」,「お墨付きだけあればいい」,「事務局は品質保証か品質管理がやればいい」 などという考え方があったり,「専任者を置けないからコンサルタントにお願いするしかない」 という様々な事情があったりするのではないでしょうか?

 

そこで,フューチャーマップスが組織が自立して前に進むお手伝いをします。

私は,複数の現場のQMSを立上げ,と~っても複雑な組織の元,すごく考え,苦労して,周りの人や上司にわいわい言われて出社拒否になりそうになりながらQMSの構築・推進をしてきました。

このように,企業でQMSを構築して運用してきた実績を持っている分,審査会社やコンサルタント会社のプロパー社員よりも,生きたシステムを作れ,悩みも汲み取れると思うのです。

QMSを有効活用している会社/組織は,果たしてどれだけあるのでしょうか?

ISO9001を取得している企業に所属する様々な方にお話を伺ってみましたところ,残念なことに,QMSをベースに作成された社内の規定を第一人称で捉え,“自分達の仕組みである”,“業務の一部である”考えている従業員が少ないということに気がつきました。

 

ISO9001は面倒臭い,余分な仕事が増える,ISO推進部門(品質保証/品質管理部門など)にやらされている感が漂っているのです・・・。

各種雑誌などのアンケート結果で見かけるのは,ISO9001の認証取得は役に立っていますか?という問いに対して,「非常に役立った」,「まあ役立った」という意見が過半数を超えており導入効果があったと結論付けているものです。

ちょっと考えてください。アンケートの回答者(フェースシート)を見て下さい。誰が回答者ですか?経営者,管理責任者,推進事務局などが中心ではないですか?現場の人には聞いていますか?

私は,推進者と,現場の人(規定を使って仕事をする職場の人)で層別すると有意差がある(差に意味がある)結果が出るだろうと思います。 実際の現場との温度差はかなりあると感じています。

 

マネジメントシステムの持つ仕組み作りという側面

そもそもISO9000シリーズは,契約社会のビジネスのやり方として日本に導入された規格です。

欧米のビジネスは契約ありきでロジステックであり,品質はお客様の契約に基づいて保証するという考え方でした。

従って,改善活動,全員参加の品質管理などを得意としていた日本人には理解できない領域だったのかも知れません。(異文化なので考え方が違いますし,完全に理解することは出来ないと思います。)

私が思うには,どこの会社もQMS/EMS(ISO9001/ISO14001)などのマネジメントシステム構築の有無を問わず,立派なたくさんの仕組み(IT,管理ツール,手順)を持っていると思います。

そして,仕組みがバラバラに勝手にどんどん増えて,使いこなせなかったり,死んだ仕組みになっているのが実態ではないでしょうか?

それにはセクショナリズム(職場間の壁)やツール依存などが背景にあるのだと思います。

新しい仕組みを作る時は,部分最適な仕組みを作って,また,仕組みを作ったことに満足してしまっているのではないでしょうか?

マネジメントシステムは,作ったら運用してチェックし,おかしかったらどんどん直す。

失敗だったら勇気を持って捨てるなど行なわないと行けません。

マネジメントシステムも生き物です。

仕組みが足枷になって業務改善が出来ないなどという状況に陥ったら本末転倒です。

マニュアルを重視する業界では,従業員が本当はどうすれば業務が改善されるか,お客様に喜んでもらえるかの答えを自身の中に持っていながら,マニュアルを外れた行動を取ると叱られるということでマニュアル通りに淡々と業務遂行するというように,何のためのルールか分からなくなっている現実もあります。

マネジメントシステムは道具でしかありません。

自分達の業務のやり方を見える管理(ガラス張りの管理)にして,業務の流れをロジカルに組み立て,運用,チェック,改善するのに役立つ道具です。うまく使えば案外良い道具だなと思えるはずです。

お墨付きのためにとりあえず取得しようだとか,応札の条件でISO9001取得が必須なので最短で取得できるコンサルにお任せしよう。などでは,道具の良さは引き出せませんし分かるはずもありません。

道具に振り回されないで下さい。

最初は日本が見向きもしなかった,ISOという規格に振り回されるか,うまく使いこなすかは,経営者(トップマネジメント)の胸三寸です。

経営者の考え如何で,システムは生きもしますし死にもします。